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気持ちをつらつらと

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どんなにマトモな職に就いても、SEだった記憶は消えない

2016/09/05

本当はこういうタイトルの記事なんです。

「どんなに稼げるようになっても、貧しかった記憶は消えない」
http://www.lifehacker.jp/2016/07/160719_poormemory.html

こういう文章を読むと、どうしても私のSE時代の記憶が蘇ってくるのです。

初めて就いた仕事は、ウォルマートのカート押しでした。あのころは、給料日を指折り数えていたものです。貧困の境界線を行ったり来たりしながら、来月の家賃を心配して生きていたのです。でも、それが普通だと思っていました。貧しさが私に残した心理的恐怖に気づいたのは、むしろお金を稼げるようになってからのことです。

初めて就いた仕事は、大手SIerのSEでした。あのころは、終電までの時間を指折り数えていたものです。単体テストの境界線を行ったり来たりしながら、来週の進捗定例を心配して生きていたのです。でも、それが普通だと思っていました。仕様変更が私に残した心理的恐怖に気づいたのは、むしろSEを卒業してからのことです。

貧しさとは、単なるお金の出入りの話ではありません。もっと心の問題です。貧しさゆえに自分は無価値だと思い込んでいた時期は、自分はもっと給料をもらうべきだと思ったことはありませんでした。なぜなら、自分には価値がないのだから。

仕様変更とは、単なる仕様の変更の話ではありません。もっと心の問題です。仕様変更ゆえに自分は帰れないと思い込んでいた時期は、自分はもっと早く帰るべきだと思ったことはありませんでした。なぜなら、SEは帰れないのだから。

罪悪感、羞恥心、そして恐怖が、私の(そして何百万もの苦しんでいる人たちの)向上心を妨げていたのです。それは、エンドレスな自滅のサイクルでした。現在同じような状況に苦しめられている人へ。その状況が当然だとは思わないでください。多くの場合、システムはあなたを失敗させるように作られています。でも、そのシステムの何が最悪かって、そこにとどまるのが当然だと思わせることなのです。

罪悪感、羞恥心、そして恐怖が、私の(そして何百万もの苦しんでいるSEたちの)帰りたいという気持ちを妨げていたのです。それは、エンドレスな自滅のサイクルでした。現在同じような状況に苦しめられているSEへ。その状況が当然だとは思わないでください。多くの場合、RFPはあなたを失敗させるように作られています。でも、そのシステムの何が最悪かって、帰れないのが当然だと思わせることなのです。

2016年7月19日 東新宿のオフィスにて

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