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弊社の「ジョブポスティング権利」の買い取り価格について

2016/08/31

ふと思いついたことを定量化したくなり、この記事を書いています。

今私が働いている会社では「ジョブポスティング制度」というものがあります。
制度の概要を説明すると、今の自分のポジション(一般的な日本企業で言うところの配属先や所属部署のこと)が気にくわない場合、社内のオープンポジション(異動先)に自分で勝手に応募して、異動先と秘密裏の面接を行い、お互いの合意が得られれば、現所属の意向は関係なく有無を言わさず異動できるという制度です。

2年以上所属の社員はすべからくポスティングに名乗りを上げる権利を有しており、部門のマネジメント層にとっては、リソースマネジメントの観点から、この権利を持っている社員が自部門に増えることは、彼らが急にいなくなってしまうリスクが高まる訳で、部門経営が不安定になります。(実際に私も今の所属に来たときはこのジョブポスティング制度を利用しました)

さて、そこで、そんな悩めるマネジメント層に優しい藤原さんはこのジョブポスティング権利を現所属部門に売ってあげることを考えています。部門のマネジメント層にとっては、社員がジョブポスティングを行使する権利を買ってしまえば、定められた期間においては、その社員が勝手に異動してしまうリスクがゼロになり、部門経営が安定します。藤原さんにとっては、年俸に加えて新たなキャッシュが入ってくるので嬉しくなります。

長くなりましたが、この権利はいくらで売ることが妥当か?が今回のテーマです。

ジョブポスティングを行使する権利を売るということなので、コールオプションの売りと同じです。
従って、有名なブラックショールズ・モデルからコールオプションの価値を計算してみます。

ブラックショールズで必要なのは以下の5つのインプットパラメータです。

現資産価格、権利行使価格、満期日までの期間、リスクフリーレート、ボラティリティ

現資産価格は今の年俸と考えます。
権利行使価格ですが、これも今の年俸と同じと考えます。理由は、ジョブポスティングの制度においては年俸の増減は基本的にないことになっているからです。
満期日までの期間は、何年分の権利をマネジメント層に売りたいか、によって変わってきますが、ここでは1年間とします。
リスクフリーレートは1%とします。
ボラティリティはこれまでの年俸の振れ幅と考え、10%程度とします。

これらの値でシミュレーションしてみると、年俸の金額によって以下のオプション価値が出ました。
年俸(万円) → オプション価値(万円)
600 → 27
700 → 31
800 → 36
900 → 40

こう考えると、結構な額で売れることが分かりましたw。

どんなに嫌なことがあっても1年間は異動できない、ということに耐えられるなら、ジョブポスティング権利を売ってみるのも悪くないですね。

拘束期間を2年にするとオプション価値はもっと高くなります。(2年も縛られるのは嫌だけどw)
600 → 40
700 → 46
800 → 53
900 → 60

さて、みんなは売りたくなったかな?

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