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気持ちをつらつらと

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Kindle Unlimitedに関するAmazon Japanのチョンボについて

2016/10/06

佐藤秀峰氏がこのような記事をnoteに書かれておりました。
https://note.mu/shuho_sato/n/n59ba529ea72c

Amazonが一方的にKindle Unlimited対応のコンテンツを削除している件が説明されているのですが、これについて私のfacebookでGlobis経営大学院の川上先生と有意義な意見交換ができましたので、ここに残しておきます。(facebookは流れてしまいますので)

まずは私のポストから

本件はそもそもこの契約を、PVに応じた金額が青天井で支払われるような契約にしてしまったAmazon側のチョンボですよね。

Kindle unlimitedで入ってくるユーザー課金の総額は毎月固定な訳で、これをPVの『比率に応じて各社に配賦』するようにしてれば良かったんだろうけど、そうすると(出版社側にとって)大した額にならないので、このサービスに乗りにくい。Amazonとしても出版社からコンテンツを提供してもらえないとサービスそのものが始められないので、仕方なく○円×PVという計算式にして、Amazon側がリスクを取って始めるしかなかったと。

しかしサービスを開始してみると余りにもPVがうなぎ登りで出版社に契約通り支払ってたらまったくペイしないと。それでサービスメニューから人気書籍を落とすという体たらく。人気書籍がないなら結局Kindle unlimitedとしての価値も低下する罠。結局何がしたかったんだって話。

Kindle unlimitedの単価を大幅に上げて月額課金の総額を増やすと同時に、出版社には課金額をPVに応じてシェアする契約に変えてもらうよう誠実に対応しなければならないと思うけどな〜。

スポーツジムみたいに、月会費を払いながらも施設を利用しない幽霊会員が一定数いないと成り立たないようなスキームで始めちゃってるけど、Kindle unlimitedには思いの外、幽霊会員はいなかった、というよりアグレッシブに本を読みたい人がそもそもunlimitedに登録するのであって。

もしかしたら時間が経てば幽霊会員も増えてくれるかもしれないけどね。

これに対して、川上先生からいただいたコメントがこちら

契約には「年内は」っていう期限が書いてあったから、Amazonも出版社も「試験サービス」という意識があったんだと思うのよね。でも、それすら一方的に変更ということで、出版社からすると「おまえら、その程度のコスト見積もりもしてなかったのかよ(呆)」という話ではないかと。

佐藤秀峰ですら年内に8000万円の収益が見込まれてたということは、たぶんすべての出版社を合計すると2ケタ億ぐらいの収益がフイにされたわけで、これから出版社各社とAmazonの泥沼の訴訟沙汰は不可避。Kindle Unlimitedはなかったことになると思うけど、その陰で再販制度の規制緩和も一緒にうやむやになるかと思うと、とても残念。

これに対する私の受け

Amazonなんだったら2桁億円くらい払えよって思いますよね。そこはいったんAmazonが泣いて、来年、unlimitedどうしていきましょうか?って出版社と協議すればよかったのに。どうせ紙の書籍の市場なんてシュリンクしかしない斜陽産業なんだから、結局最後はAmazonと何かやらないと出版社としても立ちゆかなくなるハズなのに。

そして最後に川上先生からリプライ

そのとおり。目先のCash outにビビって日和ったことで、再販制度を踏み越えようという業界のモメンタムを決定的に破壊してしまった。こういう「男気」の有無に、旧い業界はことさら敏感ですからね。

ユーザーにとっては、Kindle Unlimitedは良いサービスだと思うので、これに懲りずにAmazon Japanには頑張ってリカバリーして欲しいものです。

-MBA